【東方三博士の日】


東方三博士の日とは



 博士に近づく女の子
 現在はスペインにもサンタクロースの習慣も入っていますが、 スペインの習慣では子供たちにプレゼントを持ってくるのは、東方の三博士が1月6日に持って来ることになっています。

 聖書をご覧になると、マタイ伝2章目に神の子、イエスキリストの誕生を星に導かれてやって来た東方の三博士・ ガスパル、バルタザール、メルキオールは、各々贈り物(黄金・乳香・没薬)を携えてイエスキリストのもとに辿り 着きます。聖書の中には、イエスキリストのもとに辿り着いた日を的確には記してませんが、カトリックの中では 1月6日を東方三博士の日」としており、スペインでは「子供の日」に当てられています。

 そこでスペインでは、1月5日の夜に各地で市の関係者や著名人達が三博士紛して行列が 出されます。三博士が、子供達の近くまで来ていることを伝えます。この3人が、イエスキリスト(赤ん坊・子供)に 贈り物を携えて来たことにちなんで、現在は子供達にプレゼントを携えて来ることになっています。三博士の姿を見る 意味は、プレゼントもすぐ近くにあることを意味します。その行列の後を仮想した一般市民の人達も続きます。 1月6日の朝、子供達が起きた時には枕元にプレゼントが置かれており、その日は、贈られたプレゼントで遊ぶ子供の日 と変わります。この習慣のため、スペインの商戦は1月5日まで(商店は、プレゼントを買うお客様で賑わいます)続き、 6日の祭日を挟んで7日から一斉にデパートも含め冬場の大バーゲンが始まります。毎年、テレビのニュースでデパート前 に並ぶ、開店時間を待つ一般市民の様子が映し出されます。


 今回の映像は、今年のマドリッドの行列の様子です。

 スペインの新年のお祭り事は、この行事を持って終わり、翌日の7日からはクリスマス、年末年始のための商店街を 飾る装飾の取り外しも始まります。1月7日からスペインは平常に戻ります。

 「東方三博士の礼拝」は、東方の三賢人、あるいは三賢王とも、マギーの礼拝とも呼ばれ、レオナルドダヴィンチ・ ブリューゲル・ルーベンス・ベラスケスなど歴代の 著名な画家もテーマとして扱っています。この三博士は占星術の 学者であったと言われています。今回送った映像は、1月5日の夜、東方三博士の仮想行列の様子です。三博士は、 三賢王とも呼ばれるため、スペインの行列では必ず王様の姿で行列に現われます。

 この映像に映る王は、三博士の一人です。メルキオールは黒人、ガスパルはアラブ人ぐらいの肌の色をしているため、 白髪の王は、おそらくバルタザール王だと思います。毎年、トラックの上に飾り付けをし、その上に三博士が乗り、 キャラメルなどをまきながら行列が進みます。その後を仮想した一般市民が続きます。その下である父親が、自分の娘を 三博士に近づけようと高く持ち上げています。あるいは、王が何かをまいた後のように思われるので、それを受け取れる ように王に近づけたようにも思われます。

 この映像は、スペインでは一番歴史のある日刊紙ABCという新聞の一面のからもらいました。行列は、レティーロ公園 からマヨール広場まで行われ、キロ数にして約一キロです。三博士は、市の関係者(年によっては市長が扮することもあります)、 スポーツ選手、芸能人、その他の著名人が選ばれます。





 

スペインのうなぎ料理        


 【スペインでの食生活】

 スペイン通、必読


 スペインの食生活は、日本の食生活に比べて特に時間帯が違います。 朝食は、さほどではありませんが、一般生活では14時から15時というのが普通 です。そして夕食は22時前後となります。このため老若男女含めて、スペイン人 の寝る時間は24時を回り、夜ふかし型人間です。レストランの営業時間も通常は 、昼食13:00−16:00、夕食は20:00−24:00です。この感覚に なれている私は、一度パリで失敗をしでかしたことがあります。スペインでは22 時30分頃は、レストランにとって一番の稼ぎ時。その感覚で、「さて、夕食でも 食べに行くぞ」とホテルを出てレストランを探しましたが、フランスのこの時間帯 はもう閉店時間です。結局、この日は夕食を抜くこととなりました。日常の習慣と は恐ろしいものだと感じると共に、私のあまりの無知に閉口しました。スペインに 来られるツアーの方達も、この時間帯に馴れるのが大変そうです。お手伝いしてあ げたいのはやまやまですが、こればっかりはどうすることも出来ません。すべては 、個人の努力にかかります。

 スペイン料理の珍味に"うなぎの稚魚」があります。うなぎの稚魚をオリーブ油・唐 辛子・にんにくで炒めたバスク料理で、味付けは本当に素朴です。この頃、この料 理の値段が急騰しています。3,4年前まで一皿5000ペセタぐらいでしたが、 最近レストランで注文すると7000から8000ペセタ要求され、時には注文す る意もそがれます。メニューには、よく時価と表示されていますので、市場があが っているという事は事実ですが、実はこの値段を釣り上げてるのは日本人だとの噂 が入ってきました。日本人の業者が買いあさってるとのこと。目的はなんであるか わかりませんが、稚魚を日本に入れて、育ててから蒲焼きということなのでしょう か?日本の業者の方、もうちょっとお手柔らかにというのが、私の実感です。この うなぎの稚魚でも一つエピソードがあります。バルセロナのレストランでお客様二 人と私を含めて3人でこの料理を頼みましたが、実際出てきたのはうなぎもどきを 炒めたものでした。外見ではほとんどわかりませんが、噛んだ時の歯ざわりがちょ っと違ったため、レストランのウエーターに「これ、うなぎもどきじゃないの」と 聞いたところ、ウエーターはばつ悪そうに「俺は、うなぎと言ったのにキッチンが 間違えたようだ。悪かった」と言い即座に皿を下げ、数分後には本物を持ってきま した。うなぎともどきでは、原価の値段が10倍くらい違います。外人だからわか らないだろうと思ったのでしょう。このように現在はうなぎの稚魚もどき(Gul a)が存在しますので、念のためにチェックしてください。あるスペイン人から、 見分け方を聞きましたので皆様に御伝授致します。勿論、歯ざわり、味も違います が、実はもどきには目がありません。また歯ざわりも噛んだ時、もどきより硬いも のを噛む感覚です。でも、もどきより硬いかどうかは、一度もどきを食べておかな いとわからないことですが。







 

    スペインのオリーブ


 【スペインのオリーブ】

 生産量は世界一


 一般的に日本人の方には、オリーブオイルの生産国世界一はイタリアだと思ってい る方が多いようです。これは現在でも日本に輸入されているかなりの部分がイタリ アから入っているためだと思われます。しかし現実は、スペインの生産量はイタリ アをしのぎ世界一を誇ります。

 スペイン国内に植えられているオリーブの木は、約2億2千万本という途方もない 数にのぼり、その中でも南の地方アンダルシア地方に集中しています(この地方の中 でも、ハエン県に目立ち、名前はハエンですがオリーブの木だけははえていますー お笑い)。年間のオイル生産量は年によって多少の違いが生じますが、約60万ト ンから100万トンというのが普通です。ちなみに世界の生産国を比較してみます と次のようになります。

  世界の生産比率
 スペイン    33%       シリア     3%
 イタリア    25%       モロッコ    3%
 ギリシャ    16%       ポルトガル   2%
 チュニジア   10%       アルジェリア  1%
 トルコ      3%       ヨルダン    0.5%

 このようにスペインが、世界の中でだんとつであることがわかります。イタリアも 決して少なくはありませんが、世界ではどうしても1番にはなりきれません。世界 でイタリアが目立つ理由は、スペインを含む近隣諸国ギリシャ・チュニジア・トル コなどからオイルを買い付け、自国でブレンドをしてイタリア製品として国内消費 、輸出にまわしているため世界の市場性は現在でもイタリア主導型です。しかし現 在この状況が変わりつつあり、スペインの巻き返しが目立ちます。

 またオリーブオイルの世界の代表機関である国際オリーブオイル協会はマドリッド 置かれています。

 但し、消費という観点から見て行くと順番が変わってきます。

 イタリア    35%       チュニジア   3%
 スペイン    22%       トルコ     3%
 ギリシャ    11%       モロッコ    2%
 アメリカ合衆国  5%       ポルトガル   2%
 シリア      3%       フランス    2%

 このようにスペインとイタリアを合わせると世界の生産量と消費量で、50%以上 を占めることになります。

(来月もオリーブの話題を続けます)





 

    オリーブの花・実


 【スペインのオリーブ】

 オリーブとは?


 オリーブの生産国を旅行され、オリーブの木を見られた方もオリーブがどのような花をつけるか ご覧になられた方は僅かではないかと思います。スペインのオリーブ の開花期は、勿論、場所・年・品種によって多少異なりますが、4月25日前後か ら始まり約一ヶ月間が期間です。本当に小さな花ですので、かなり木に近づかない と見分けることが出来ません。この頃、オリーブ畑を遠くから眺めると、なんとな く何時もより木の茂みが白ぽっくなるのを感じます。
実が熟してくると、輝く緑色から始まり、最後は真っ黒な状態になります。色から 判断する熟度指数は0から7まで存在し、次のようになります。

0:外果皮が濃緑、または暗緑色
1:外果皮が黄色、または黄緑色
2:外果皮が赤色の斑点がある帯黄色
3:外果皮が赤みを帯びた、あるいは淡い紫色
4:外果皮が黒色で、果肉はまだ完全な緑色
5:外果皮が黒色で、果肉は半分まで紫色
6:外果皮が黒色で、果肉はほぼ核まで紫色
7:外果皮も果肉も完全に黒色

オリーブの実は、オイル用として90%が使用されますが、10%はテーブルオリ ーブ(食用)に使われます。これも品種によって、オイルに適したものと、テーブ ルオリーブに適したものと、両方に使用できる品種があり、現在世界中に300ほ どの品種が存在します。通常、テーブルオリーブ用の収穫は、熟度指数の1の状態 で一番大きくなった時が収穫時期です。時期は9月から10月頃となります。また 、オイル用の収穫は、勿論指数7の完熟状態の時となり、12月から1月となりま す。収穫された5キロの実から、約1キロの油が採取されます。収穫方法は、伝統 的な手もぎと、棒でたたいて落とす方法、機械(振動機)で収穫する方法がありま すが、今でも手作業の方に比重がかかります。振動機を使うと木の幹を痛めたり、 根っこを痛めたりすることを懸念して使わないというのが第一の理由です。機械の 性能も進歩し収穫時に起こる損傷も大分減ってきたと言われてますが、まだ依然と して主流は手作業のようです。

現在、コルドバの農事試験場に品種改良した新たな1200品種のオリーブの木が 育てられています。実の出来方などの研究結果が出される頃、この新品種の中から アンダルシアに適する品種を選定していくようです。実際に1200品種の何品種 が残されるのでしょう。それまで10年はかかるそうです。

私は、機会あって今月(99年4月)の5日から8日までハエン県の農事試験場で行われるオリー ブオイルの試飲の講習会に行くことになりました。頑張ってきます。




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